ねこすたっと

ねこの気持ちと統計について悩む筆者の備忘録的ページ。

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高校生のためのデータ分析入門 (26):カテゴリー変数を比較するとき、基本はカイ2乗検定!

数学が苦手なうちのJKに、将来必要となるかもしれないデータ分析への抵抗感をなくしてもらう目的で記事を書くことにしました。 前回:高校生のためのデータ分析入門 (25):P値はどうやって計算するの? - ねこすたっと ほとんどはカイ2乗検定でOK! そもそも…

高校生のためのデータ分析入門 (21):成功?失敗?それなら二項分布!

数学が苦手なうちのJKに、将来必要となるかもしれないデータ分析への抵抗感をなくしてもらう目的で記事を書くことにしました。 前回: 高校生のためのデータ分析入門 (20):期待値と分散・共分散の計算シャワー - ねこすたっと 残り試合でヒットは何本出そう…

回帰モデルの結果を限界効果(marginal effect)で示す

前回はロジスティック回帰モデルを(少しだけ)学び直してみました。 necostat.hatenablog.jp ここで扱ったNorton先生の文献では、オッズ比に代わるロジスティック回帰モデルの指標として限界効果(marginal effect)を推奨していましたので、簡単にどんなも…

ロジスティック回帰モデルを学び直す

分かったつもりで使っているけど、よくよく勉強し直したらあんまり分かってなかったことがよくあります。今回はロジスティック回帰モデル(ロジットモデル)について学び直してみました。 読んだ文献は、以下のものです(学び直しと言いながら1本だけです。…

「割合」や「率」に対してオフセット項付きポアソン回帰モデルを当てはめる [R]

アウトカムが「割合」、というか「試行数と成功数」として与えられているときに二項回帰モデルを当てはめる方法は以前まとめました。 今回は「オフセット項」を使った回帰モデルに当てはめる方法をまとめてみようと思います。 オフセット項(offset)とは 使…

試行数と成功数が与えられたデータに対して二項回帰モデルを当てはめる [R]

アウトカムが2値変数のときに使う回帰モデルについては、以前まとめたことがあります。 necostat.hatenablog.jp 今回はアウトカムが「割合」、というか「試行数と成功数」として与えられているときの回帰モデルについてまとめてみます。 使用するデータ cbin…

2×2表で関連性をみるための正確検定(Exactパッケージ)[R]

Fisher正確確率検定(Fisher's exact test) Fisher正確確率検定の問題点 固定されている周辺度数いろいろ 行も列も固定されているケース 行(あるいは列)のみ固定されているケース 合計数のみ固定されているケース Fisher正確確率検定の過剰な保守性に対処…

サンプルサイズ計算:1群の2値アウトカムの割合から母集団における割合を推定する [R]

想定シナリオ 方法0:手計算 方法1:pwr.p.test( )を使って計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために、以下のように決めています。 群を示す添字に…

サンプルサイズ計算:1群の2値アウトカムの割合を既知の割合と比較する [G*Power]

想定シナリオ 方法:二項検定をもとにして計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために、以下のように決めています。 群を示す添字について: c, C = …

サンプルサイズ計算:1群の2値アウトカムの割合を既知の割合と比較する [R]

想定シナリオ 方法0:手計算 方法1:pwr.p.test( )を使って計算する 方法2:OneSampleProportion.Equality( )を使って計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(オッズ比)[G*Power]

想定シナリオ 方法1:Fisher正確検定をもとにして計算する 方法2:ロジスティック回帰モデルをもとにして計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(オッズ比) [R]

想定シナリオ 方法0:手計算 方法1:RelativeRisk.Equality( )を使って計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために、以下のように決めています。 群を…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(極端な割合) [G*Power]

想定シナリオ 方法:Fisher正確検定をもとにして計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために、以下のように決めています。 群を示す添字について: c,…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(極端な割合) [R]

想定シナリオ 方法0:手計算 方法1:ss2x2( )を使って計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するために、以下のように決めています。 群を示す添字について…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(割合の差) [G*Power]

想定シナリオ 方法1:標準正規分布を使った検定(Z-test)をもとにして計算する 方法2:χ2乗検定をもとにして計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事をシリーズで書いています。 なるべく体裁を統一するた…

サンプルサイズ計算:2群の2値アウトカムを比較する(割合の差) [R]

想定シナリオ 方法0:手入力 方法1:pwr.2p.test( )を使って計算する 方法2:TwoSampleProportion.Equality( )を使って計算する 方法3:power.prop.test( )を使って計算する おわりに 参考資料 自分用のリファレンスとして、サンプルサイズ計算に関する記事…

2値アウトカムに対する回帰モデルいろいろ(3):Stanを使ったベイズ統計モデリング[R]

パッケージとデータの準備 Stanファイルの準備 おわりに 参考文献 前回、ロジスティック回帰モデル(ロジット-二項モデル)からオッズ比(odds ratio, OR)ではなくリスク比(risk ratio, RR)を推定する方法として「デルタ法」と「ブートストラップ法」を用…

2値アウトカムに対する回帰モデルいろいろ(2):デルタ法・ブートストラップ法[R]

パッケージとデータの準備 デルタ法 ブートストラップ法 おわりに 参考資料 今回はロジスティック回帰モデル(ロジット-二項モデル)からオッズ比(odds ratio, OR)ではなくリスク比(risk ratio, RR)を推定する方法をまとめる。 ロジスティック回帰モデル…

2値アウトカムに対する回帰モデルいろいろ(1):glm関数とロバスト分散推定法[R]

アウトカムが2値変数の場合、一般的にロジスティック回帰モデルが用いられることが多い。 この場合の効果指標はオッズ比(odds ration, OR)だが、アウトカムの発生頻度が高い場合(>10%ルール)、オッズ比はリスク比(risk ratio, RR)の近似にならない。 …